『新しい日常』へのシンプルなアプローチ

変化の大きな時代、健在化する様々な問題に対して『新しい日常』につながるヒント(⁈)を共有します

『新しい日常』お買い物は「定番商品 / シェア買い」も選択肢【オンラインの時代】

小さい頃、八百屋(小さなスーパー)に買い物に出かける時には「買い物かご」を持って行った記憶がある。

麻やビニールでできた紐が編み込まれた、どちらかというとハードな感じの「かご」である。いつしかお店で出す「プラスチックバック」が一般的になったが、昨年の7月に「プラスチックバック」が有料化され、最近では「エコバック」という形で布の袋を持参するようになった。これだけとっても「お買い物」の世界で大きな変化があったと感じる。

他にもコロナ禍でオンラインショッピングが加速されつつある。Amazon楽天、最近ではいろいろなお店がインターネット上にWEBサイトをつくり、オンラインでモノ(商品)を販売する様になった。

このような中、最近ニュースで気になった「お買い物にまつわる変化を共有したい。『新しい日常』で、「お買い物」はいったいどこまで変わってくのであろうか?

 

ー目次ー

 

|新型コロナで変化!スーパーの商品数が減少?

コロナ禍でスーパーなどの品揃えに変化が起きているという。

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『新しい日常』スーパーなどの品揃えに変化⁈

先にポイントを整理しておくと

・コロナ禍でお客の買い物の仕方が変わった

(最初から決めてくる⇒短い時間で購入⇒結果として定番商品を購入する傾向)

・スーパーなどのお店の対応も変わった

(短い時間でもれなく買ってもらえる様に定番商品をワゴンセール等にする)

・メーカーの対応も変わった

定番商品を再見直し、短い時間でわかりやすい表示、新商品の開発は絞る)

確かに、買い物代行なども増えており、よく知っている商品でないと依頼もできない。以下、放送された内容をざっくりピックアップ。

【引用】日本経済新聞チャートは語るとの連動企画、【チャートは語る】コロナで変化!商品の種類減少、ワールドビジネスサテライトWBS)2021年2月15日放送

・去年12月に店頭で売られていた冷凍パスタの種類、1年前と比べると商品数15%減

・主要な670品目の内、商品の数が減ったのは、全体の67%にあたる451品目

・背景には新型コロナによる消費者の心理の変化あり

・東京大田区スーパーでの買い物客

 「コロナ禍で買いだめ(まとめ買い)が定着」

 「人がたくさん来る時間はさける」

 「人が増えてきたらさっさと帰る」

・実際にスーパーでの客の滞在時間が減っている(以下アンケート調査結果)

  滞在時間10分以内:  5.2% ⇒   8.8%

     10分~20分:24.8% ⇒ 32.2%

      30分以上:33.8% ⇒ 23.6%

  (コロナ前⇒コロナ後 2020年12月現在)

  ※凸版印刷・ONE COMPATH「Shufoo!」調べ

・「具体的な商品名を書いた手書きもメモ持ってくる

 (事前に書き留めることで、必要なモノだけ、速やかに購入)

・買物時間が減る中、食べなれた定番商品を買う人が多い

・買うモノは決まっている ⇒ 新商品にはあまり目もくれず

・定番商品に関してはほとんど変化ないが、真新しいモノの数が昨年は減少

 商品数20年12月

 乳酸菌飲料の種類:13.5%ダウン

 カップ入りやきそばの種類:12.4%ダウン

 チューハイの種類:11.4%ダウン

 ※日経POS調べ、前年同月比

・売り場では、定番商品の販売に力をいれる(ワゴンセールの売り場作り)

・超目玉商品と書かれていたのはプリマハムの「香薫」(定番商品)

プリマハム、販売戦略を大きく変えた

・春夏に販売する新商品の数を去年の半分程に抑えた

プリマハム常務執行役員曰く、新しい商品は売れなくなっている

・お客が失敗したくないという買い物の動機が非常に強い

・確実に需要を伸ばしているおつまみ用商品も数を絞って商品開発

・売り場を通るのは3秒と言われているため、3秒でわかるパッケージに改良

 (色、文字の大きさ、写真といったデザインを改良、20年⇒21年で変更)

・少しずつシェアを上げる、客の認知度を高める努力をしている最中

・家計支出における食料の支出は1年前と比べほぼ同水準に戻っている、が消費者心理は大きく変わった、定番商品を好む傾向が強まった

看板商品を持たないメーカーは、今後大きな方針転換を迫られることになりそう

|「シェア買い」でお安く購入のなぞ?

次に気になった話が「シェア買い」である。友だちや家族と皆で同じモノを買うことによって、お得にショッピングできる、「KAUCHE カウシェ」というシェア買いアプリがあるという。

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『新しい日常』シェア買いアプリ「KAUCHE カウシェ」

このアプリによる購入までのステップ

  • ステップ1、好きな商品を選び、シェア買いグループ作成
  • ステップ2、グループURLを友だちや家族にシェア
  • ステップ3、目標人数を集めたら、シェア買い成功

【引用】KAUCHE カウシェ WEBサイト kauche.com

これで、なぜお得に(安く)できるのであろうか?ポイントは

  • ひとりでは買えない⇒買いたければ知人にその思い(URL情報)をシェアする
  • 「私もこれ買う」という人の数が目標の人数に達するとシェア買いが成立する

あくまで個人的な見解であるが、商品を売る時に「その商品をどうやって知ってもらい」「どうやって購入に結びつけるのか」広告プロモーションの立ち位置で考えると「買うことを前提に情報がシェアされる、しかも「知人(実際には知らない人でもよいみたいであるが詳細不明。SNSみたいなつながりで情報をシェアするのか?)から」「しかもお得に(安く)」、うまく相乗的に作用し「大きな購買エネルギー」につながるのでは思った。

そう考えると、このアプリケーションソフトを開発した人の目の付け所は、とても素晴らしいと感じる。

一方、このアプリによって価格が半額や最大70%ダウンが見込めるのであるのだから、「広告」や「プロモーション」がいかに価値が高いのかが伺える。

|まとめ(買い物のかたち)

買い物のかたち」は、新型コロナによる意識の変化や、またインターネット環境が整備され、アプリケーションソフトの新しい付加価値により大きく変化しようとしている。

こんな記事を書いておきながら、何なのかと思われるかも知れないが、コロナ禍、小生は「あえてスーパーに行くこと」に改めて価値を感じている。外出自粛を強いられる中「外に出かけることに対して、本当に大きな価値がある」と感じたからである。

巣籠りが増える中、健康の面から考えて、適度な運動になるのもよい。今までなら、出かけるのが面倒であると感じていたこともあるが、今では、天気がよければ、わざわざ少し遠くのスーパーまで足を運んでみたくなる

大きな変化の時代、新しくいろいろな「買い物のかたち」が生まれている。これは「選択肢が増える」ことである、お客にとって良いことである。

新しい日常』では、テクノロジーの進化も手伝い、さまざまなことに対して選択肢が増え、それを各位が自分に合わせた形で選ぶことで、少しでも豊な生活につながることを心から望む。

買い物かご」も一部の人にとってみれば「昭和を感じるレトロなかご」として興味や関心を惹きつけ、エコバックとしての一つの選択肢になっているかもしれない。

以上

 

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『新しい日常』孤独問題に取り組むイギリスに学ぶ【オンラインの時代/個の時代】

「このコロナ禍で厳しい状況にある今だからこそ社会的に孤立し不安を感じる方々に、社会全体で手を差し伸べていくことがより必要になってきている」

2021年2月25日 政府が総理官邸で開いた緊急フォーラムで菅総理が話した内容である。政府はこのフォーラムを手始めに、新型コロナの感染拡大で深刻化する孤独や孤立問題について官民で取り組みを進める。

※フォーラムで出た意見を踏まえ、夏に策定する「骨太方針」に対策を盛り込むという

【引用】ワールドビジネスサテライトWBS)、放送日2021年2月25日のニュースの中から

少し唐突に感じた。が、「孤独」に関しては、1年程前にも、同ニュース番組で、イギリスの取組みが取り上げられ、たまたま観ていたのをなんとなく覚えている。

新しい日常』及び『個の時代』という観点においても、重要な課題であると思い、少し整理してみた。

 

ー目次ー

 

|世界に先駆けて『孤独』問題に取り組むイギリス

ニュースの内容を整理するとざっくりこんな感じである。

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孤独問題に対するイギリスの取り組み

ジョーコックス孤独委員会の報告によると、

  • 孤独」は誰にでも影響を及ぼす可能性がある
  • 健康面で、1日15本のタバコ吸うのと同等の害がある
  • 経済面で、イギリス全体で4兆5000億円もの経済損失になる

この報告を元にイギリスはメイ前首相の時代から孤独問題の解決に動きだす。

ジョーコックスとは、孤独問題の解消に取り組んでいた女性議員の名前からつけられている。EU残留派でもあった彼女は、残念ながら、極右系男性に発砲され命を落とす。

イギリスで世界初の孤独担当大臣となった、トレイシークラウチ下院議員曰く、
「新しく親になった人や移民、若い世代でも孤独と戦ってきた。仕事で活躍し忙しい人も、仕事がなくなると孤独だったりする。」

孤独(Loneliness)とは、不安でさみしいという気持ちを指す。それが心身に大きなストレスを与え、健康にも大きく影響するとされている。イギリスでは、国民の1割以上(900万人以上)が孤独を感じているという。

イギリス政府はファンドを設立し、孤独解消に取り組む団体に資金を提供している。

例えば、孤独を感じやすいという50歳以上の男性を集めた、ブローカルス。様々な体験会で横のつながりを作っている。4年前に父親をなくし独り暮らしである参加者曰く、
「個人的には全く孤独を感じていない。幸運なことにいろいろなことに参加できている。」

次に、ロンドン近郊の海辺の街、ブライトンにあるカフェでは、
テーブルを一緒に使いましょう
「Table Talk.Share This Table.Even a short conversation can make a difference.」
誰かとしゃべりたい人がこの札をテーブルの上に置く。

発案者であるスー・イップスさん曰く、
「何週間も誰とも話していない人がいるという情報を聞き、この取組みを思いついた」
孤独をなくすには、草の根で始まる取組みが大事
今ブライトンでは約50件のカフェに広がっている。

更に、ロンドンの中心部の公園にあるベンチ。
このベンチの名前は幸せにしゃべれるベンチ、座っている自分に話しかけて!
「THE HAPPY TO CHAT BENCH Sit here if you don’t mind someone stopping to say hello.」

と書いてある札をベンチに取り付ける。話かけて欲しい人は、そっとこのベンチに座って待つ。

そこでの会話はごく日常的なもの。
近くに住んでいるのですか?
すぐ近くなので歩いてきました、あなたは?
私もです。天気がいいのできました

発案者である、アシュリー・ジョーンズさん曰く
人々と会話するために少し背中を押すだけ、これが孤独をなくす

アメリカやオーストラリア、ウクライナなど世界中で孤独対策として広まっているという。

孤独」というどこにでも、だれにでも起こり得る問題に対して、
「解決への道はあるのか?」
の質問に対して、トレイシークラウチ議員曰く、
この問題は1年、5年とか短期間に解決できる問題ではない
「ただ、イギリスは孤独対策にも国をあげて取り組むという覚悟をきめた。」

【引用】ワールドビジネスサテライトWBS)、放送日2020年2月4日のニュースの中から

【参考記事】:

www.yomiuri.co.jp

|3度目のロックダウン中、イギリスの次なる一手

新型コロナ前から、担当大臣を置くなど官民を上げて孤独対策に一早く取り組んできたイギリス。しかしながら、現在3度目のロックダウン中である。人と人との接触が制限されてしまっている。人と会うことを前提とした「リアル」の施策では息詰まる。

そこで力をいれているのが、
高齢者などを中心にインターネットの使い方を教えること
である。ロックダウン中での、孤独問題の解消に、
オンラインでの交流は不可欠
と考え無料でデジタル機器の配布もしているという。

イギリスでは、助けがないとネットを使えない人が900万人、全人口の1割以上を占めている。そして政府からも上記取組む団体へ、3億5000万円の資金援助が決まった。

こうしたイギリスの取組みに日本政府も注目している様である。

【引用】ワールドビジネスサテライトWBS)、放送日2021年2月25日のニュースの中から

|『孤独』における日本の状況

ATカーニー日本法人会長、梅澤高明さんは、日本の状況を以下の説明している。

日本は一人暮らしの老人が660万人。そして高齢化が進み、生涯未婚率も上がっているので、これからどんどん一人暮らしする老人は増えていく。

もう一つ日本の特徴は、孤独死をしている人の8割が男性であること。普通は女性の方が長生きなので、女性の方が多くても不思議ではない。日本の場合は、圧倒的に男性が多い。

イギリスで取り組まれている様に趣味のコミュニティーをつくるとか、ちょっとした工夫で周囲の人とコミュニケーションを持つきっかけをつくるとか、そういう地道な作業の積み重ねは必要である。

しかしながら、日本人はコミュニケーションがあまり上手でない。特にシニアの男性は、本当にコミュニケーションを閉じている人が多いから、もっと手をかけて進めていかなければいけない、大変重い課題である。

大江アナも曰く、
「対策を待つだけでなく、誰かと関わろうとする小さな勇気みたいなものが、そのあとの人生をかえるになるかもしれない」

【引用】ワールドビジネスサテライトWBS)、放送日2020年2月4日のニュースの中から

|『個の時代』は人がつながり共存共栄する時代

新型コロナだけがきっかけになったわけでもないが、少なくとも加速させた社会や生活の変化。働き方では、テレワークが普及しようとしており、仕事の評価も時間ではなくジョブに対する成果に移ろうとしている。会社も大卒一括採用からの終身雇用年功序列による昇給、高額な退職金といった体制が維持できなくなりつつある。

「上から言われたことをしていればよい」というサラリーマン的な仕事のやり方はもはや通用しなくなってきている。

平均主義ではなく、自らが得意や好きが「強み」となるスキルや能力を身につけ、仕事に活かす「個の時代(個人の時代)」がいよいよ始まると考えている。

注意が必要である。「個の時代(個人の時代)」とは、決して「孤立(孤独になる)」することではない。むしろ、より人と寄り添い、生きていく必要がでてくる。

自分の強みを伸ばすことは、他の人に弱みを補完してもらうことが前提であること、も意味する。

自分の価値観と合う人とうまくコミュニティーをつくり、共存共栄の関係を築いていくことが重要である

小生もそうであったが、サラリーマンを辞めてみて気がつくのでは遅い。イギリスの孤独問題対策の流れをみて、テクノロジーも進歩している中、改めてリアルだけでなくオンラインでもつながることが大切と感じた(理由が増えた)。

オンラインのテクノロジースマホタブレット、各種アプリ)を使って家族や友達とつながる。また、価値観のあう人とつながる手段として、SNSは最適である。

SNSでは、実体(リアル)がみえづらく、どんな相手か注意する必要もあるが、自己発信により多くの価値観の合う人と出会う機会の場でもある。

昔の自分の様に、頭ごなしに否定するのではなく、適正なリスクをとりつつ、活かせるチャンスを自分に取り込んでいくことが人生をよりよくする上で大切であると考える。

小生の経験からいうと「自分を理解してくれる人がいる」と思えること(会う必要もない)が、心の支えになる。

|まとめ

孤独』や『孤立をうまく回避していくためには、細くても多くのつながりを持つことが大切ではなかろうか?

サラリーマンが「会社の収入だけで一本立ちできなくなる」にも似ていると感じる。

必ずしも「オンライン」だけが解ではない。毎日いろいろな方のブログを読んでいてそう感じる。

ただ、「オンライン」の中に解があるのも確かであり、進歩するテクノロジーをうまく活用していくべき時代である。

 

追伸(2021.03.03)

孤独問題にからみ、イギリスではオンラインで「ロマンス詐欺」が問題となっているという。手口としては、SNSで出会い⇒時間をかけて親密性を増す⇒もっともらしい理由でお金の送金を要求、ロックダウン中の孤独で精神的に弱い状態が、だまされる要因の一つである。

イギリス政府は、どんなに長くしゃべって、信頼を感じても、直接会っていない人を信用してはならず、個人情報やお金を送ってはいけない、と警鐘を鳴らしている。

以上

 

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『新しい日常』脱炭素社会に向け中国は壮大な戦略あり⁈全体像が大事。

1-1=0

おそらく小学生でも計算はできる。

仮にもっと難しい高次方程式の計算だとしても、計算方法がわかっているものであれば、富岳といわずとも通常のスーパーコンピュータで解は一瞬に出るであろう。

「CO2排出量」-「CO2吸収量」=0

これを具現化するための解決策を組み立てるのは難しい。

2021年2月17日は不思議な日であった。「脱炭素社会」に向けたカーボンニュートラルを実現するための課題のハードルの高さを感じることが次から次へと目に入ってきた。なぜだろう?と思いながら整理してみた

 

ー 目次ー

 

|米国テキサス州での寒波

アメリカ南部、テキサス州などで記録的な寒波が襲来し、インフラが凍結したことなどの影響で、発電所が相次いで機能停止に陥る。この停電でテキサス州の石油施設が操業を一時停止しアメリカの1日あたり平均生産量の約15%に及ぶ原油の生産が滞っている。この影響によりニューヨーク原油先物価格は60ドルを突破した。」

(引用:2021年2月17日、モーニングサテライトにて)

日本でも今冬、寒波(需要と供給のアンバランス)による電力不足が問題となった。

慶応大学教授、白井さゆりさん曰く、これから脱炭素社会において注目されている「再生可能エネルギー」は、天候に左右され不安定になりやすい課題がある。また解決策の一つである「蓄電技術」まだ十分でない。バックアップとして「化石燃料の維持」も含めた形で、これから日本に最適な「電源供給体制の設計」をしていく必要がある。

|脱炭素社会における戦略物資変化のリスク

こちらは少し前(2月4日)のニュースから。

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「脱炭素社会」における戦略物資変化のリスク

「脱炭素社会を目指す上で自動車のEV化(電気自動車シフト)が急速に進もうとしている。戦略物資という観点からいくと、ガソリン車はその内燃機関(エンジン)に使われるガソリン(原油)であるのに対して、電気自動車では、モーターやバッテリーに使われるレアアース、コバルト、リチウム、ニッケル、銅といった、レアアース非鉄金属に置き換わる。

今まで原油を中心に動いてきた世界が一変する。

言葉を変えると原油でなくモーターとバッテリーに使う物資(資源)の調達ができる国が優位となる。問題点は、これら物資(資源)は無制限にかつどこでも採れるものではないこと。

各物資(資源)の主要な生産国は以下の通り(出典:USGS

注目すべきは「中国」の関わり強いということである。コバルトに関しては、鉱石(いし)の生産量多いはコンゴ民主共和国であるが、精錬の5割は中国が握っているという。」

(参考:2021年2月4日、モーニングサテライトにて、環境重視型社会への移行リスク)

|中国のEU及び米国に対するレアアース禁輸措置検討

「中国の工業情報化省がアメリカやEUの防衛産業に対するレアアースの輸出を規制する案を検討していると、フィナンシャルタイムズが16日報じた。

当局は輸出を規制した場合に、アメリカが代替の輸入先を確保できるかどうかや、ロッキードマーチンの戦闘機F35の製造に影響がでるかどうかなどを調べている。

アメリカはレアアースの輸入のおよそ8割を中国に依存。F35戦闘機はレアアースが400キログラム以上を使われている」

(引用:2021年2月17日、モーニングサテライト)

前述の脱炭素社会の実現において戦略物資として注目されるレアアースが米国の戦闘機に多用されていることも意外であった。

中国は、レアアース禁輸に関して、欧米の防衛産業だけをターゲットとした外交手段だけを視野に検討しているのであろうか?

|中国における新型コロナワクチン外交

EU、米国、日本といった先進国がファイザー製、アストラゼネカ製、モデルナ製等のワクチンに対して、一生懸命自国分を確保しようとしている中、中国は自国で開発したワクチンを、発展途上国を中心に支援するという、「ワクチン外交を着々と進めているという。

「マスク外交」と同様、耳にはしていたが、実際に着実に進めている様である。

「アフリカ・ジンバブエのエマーソン・ムナンガグワ大統領は2月15日午後に、中国からの新型コロナワクチンの支援を正式に受けるための証明書に署名しました。ワクチンは当日早朝に、特別機で首都ハラレに到着しました。

中国のワクチン外交による途上国支援は着々と進んでおり、2月10日の赤道ギニアに次いで、15日にはジンバブエに中国製新型コロナワクチンが到着したと中国国営通信社の新華社が伝えました。」

(引用:着々と進む中国の途上国支援、ワクチン外交 ジンバブエにワクチンが到着 - 黄大仙の blog

中国においては、人権侵害等の問題がある中で、こういった国際的な取り組みは素晴らしいことであると思う。
※ワクチンの効果や副作用に関して、他国のモノよりも劣るとの話もある様だが・・・

なぜ中国は発展途上国といったワクチン接種において立場の弱い国々に対して支援ができるのであろうか?

|脱炭素社会の実現、中国の戦略にどう立ち向かう⁈

パリ協定を発端に、地球の気温上昇による気候変動やそれに伴う食糧や水の不足、生活居住域の減少といったリスクを回避が議論され、2050年までに脱炭素社会(カーボンニュートラル)を目指す方向で世界が動き出したことはとても良い事である。

2021年2月17日に目にしたニュースから、電力供給(安定化)においても、自動車(物資調達)においても、「脱炭素社会」実現するための課題は多く、かつ課題解決のためのハードルは高いと感じる。

はずかしなから自分が「脱炭素社会」実現における全体像やロードマップを知らないことが浮き彫りになっただけかもしれない。

資源の調達にまで目を向ければ、世界の各国が協力できる関係に無ければ決して実現できる話とは思えない

キーとなるのは中国の存在である。

以前、「『新しい日常』食糧危機対策、中国のしたたかな戦略から学ぶ⁈」でも言及したが、中国の戦略の立て方はいつも緻密でしたたかである。

一連のニュースから「脱炭素社会」の実現においても、そこには「中国の壮大な戦略あり」と感じる。

米中対立が依然として激しい状態が続く中、世界が中国と関係をどの様に築いていくかは、非常に重要な課題である。

少なくともここで注意すべきは、

  • 断片的な情報だけで物事を判断しようとすると本質を見誤る可能性がある
  • 大局的に見て、その全体像をおさえることが重要である

現行のテクノロジーの延長線上で、化石燃料の使用を0にして、CO2の排出を限りなく0にする方向だけでは、既に中国の戦略の術中にはまっていると言える。

アメリカと中国の対立が改善できない最悪なケースも想定し、中国との関わりが強いレアアース非鉄金属に頼らないテクノロジーの開発を視野に入れたり、開発に時間を要するなら時間を稼ぐために、化石燃料の使用を一部視野に入れながら、出した分だけCO2を回収し、活用するといった形で差し引き0とバランスをとる、

「CO2排出量」-「CO2吸収量」=0

に関して真剣に考えておく必要がある。

|まとめ

上述してきた話は他人事ではない。個人で何か取り組むときにも同じことが言える。

  • 断片的な情報だけで物事を判断しようとすると本質を見誤る可能性がある
  • 大局的に見て、その全体像をおさえることが重要である

何ごとにおいても、全体像をいかに抑えるか?これにより「見えてくること」「やるべきこと」がきっと変わってくる、そう考える。

以上

 

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