『新しい日常』へのシンプルなアプローチ

変化の大きな時代、健在化する様々な問題に対して『新しい日常』につながるヒント(⁈)を共有します

『新しい日常』船で運ぶべし⁈新しいエネルギー【脱炭素社会】

船で運ぶのが肝⁈

脱炭素社会実現に向け、次世代エネルギーとして注目を集めている再生可能エネルギー水素エネルギー。つくり出し、実際に使われる現場に辿り着くまでのサプライチェーンの中で「船で運ぶ」ことが注目されているという。

【参考】モーニングサテライト

  • 洋上風力の“切り札”となるか?(2021年8月25日放送)
  • 大浜見聞録 水素供給の主役を目指せ!(2021年8月26日放送)

再生可能エネルギー及び水素エネルギー、いずれも、脱炭素社会において実用化を図る上で「船で運ぶ」ことがブレイクスルーのキーポイントとして紹介されていた。

新しい日常』を担う “新エネルギー供給網” を支える新しいテクノロジーではと思い、その内容を共有したく。

 

―目次―

 

洋上風力発電された電力を運ぶ(Power X)

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洋上風力発電の電力を船で運ぶ【脱炭素社会】

脱炭素社会の構築に向けて、再生可能エネルギーの比率をいかに高めていくか?その有望な手段として注目されているのが洋上風力発電

その普及における課題の一つが洋上で発電した電力をどうやって陸地に届けるか?

そこに、日本のベンチャー企業が「船で電力を運ぶ」と立ち上がった Power X(株式会社パワーエックス)である。

power-x.jp

「電気運搬船という世界でも全く例がない、全く新しい“電気を運ぶ手段、送電の手段”を開発し、世の中に届けたい」パワーエックス社長の伊藤正裕さんはこう語る。

創ろうとしているのは世界でも例のない電気を運ぶ船。洋上での風力発電で作った電気を、船の蓄電池に充電し、陸地へ運搬する。一般家庭およそ2万2千世帯が一日で使う電力量を運べるという。

通常、海底ケーブルでの送電には莫大な建設コストに加え、環境への影響を懸念する声がある。運搬船はそれらの問題を解決すると共に、より強い風が吹く沖合に風車を建てられるメリットもうまれるという。

  • 誰にも迷惑の掛からない沖合100キロの風の強い所に風車を建設
  • その風車で発電された電気を全部そのまま沖合で船に貯める
  • 沖合で船に貯めた電気を陸地まで運搬する

世界でまだ誰もやったことのない挑戦である。

「斬新な発想で再生可能エネルギー業界に風穴をあける」

そんなベンチャーマインドをもつ伊藤さんは、以前はアパレル大手 スタートトゥデイ(現在ZOZO)の取締役という。ベンチャーとして起業し、再生可能エネルギー分野への挑戦することの強みについて、伊藤さん曰く、

「エネルギー系の大手企業は完全に出来上がっている。一方でベンチャーが入り込める良さは、我々には何の過去のお荷物がないがない。過去からのメンテナンスしないといけない技術やプラント、工場、雇用がないので、集めた投資金や資本を全て最先端投資に充てられる

この大きな船のプロジェクトに、英国王立造船技師協会のフェローやアメリカの電気自動車大手テスラの元幹部といった世界の頭脳も参画。又、福岡、北九州市には、電気運搬船に欠かせない蓄電池(バッテリー)の工場まで作ろうとしている。

年内に約100億円の資金調達をめざし、2025年までに自社の蓄電池を載せた「電気運搬船」を完成させる予定。

これから洋上風力発電が日本で普及していくための課題や問題を新しいテクノロジーが解決しようとしている。伊藤さん最後に曰く、

「畜電池もそうだし、電気を運ぶ船もそうできると思っている

頼もしいベンチャー企業である。

液化水素燃料を運ぶ“すいそふろんてぃあ”(川崎重工業

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水素エネルギーを船で運ぶ【脱炭素社会】

脱炭素社会に向けて注目が集まるもう一つのエネルギー源である、水素。

水素供給の主役を目指す」と語るのは、川崎重工 橋本康彦社長。

川崎重工がその先に望むのは「世界中であたり前に水素を使う会社」になること。そのために一番の課題になってくるのが “コスト”。「作って使う、作って使う」ということが一連の流れとなって動かないとなかなか水素社会はこないという。

政府目指す2050年の温室効果ガス排出実質0に貢献するべく、川崎重工は水素供給の “上流から下流まで” を一体で手掛けることで安価な水素供給を可能にし、水素社会の持続可能な枠組み(液化水素サプライチェーン)を作ろうとしている。

オーストラリアに大量に埋蔵されている、褐炭(水分が多い低品質な石炭)。この褐炭から水素を取り出し、オーストラリアから日本に大量に運ぶプロジェクトが始まっている。

Hy STRA(技術研究組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機構)、参加企業は、川崎重工業、J-POWER(電源開発)、岩谷産業川崎汽船、丸紅、ENEOS、シェルジャパン。

▶現地で高純度の水素を取り出すのはJ-POWER(電源開発)。取り出す際にでる二酸化炭素はCCS(二酸化炭素回収・貯留)技術にて地中に埋める。

▶水素を大量輸送するためのカギを握るのが川崎重工の技術。気体(ガス)として抽出された水素をマイナス253℃に冷却し液化、その体積を800分の1にする。

▶液化した水素を運ぶのが「すいそふろんてぃあ」、液化水素を運ぶことができる世界で初めての運搬船。全長116m、1250立方メートルの液化水素を運ぶことができる。これは燃料電池車およそ15,000台をフル充電できる量。

オーストラリアから日本までの輸送にかかる日数は16日間。輸送中、水素をマイナス253℃に保つための技術がタンクにある。外壁と内壁の間を真空にすることで温度の変化を最小限にとどめることができる。液化天然ガスを運搬する技術を応用している。

川崎重工は2030年までに16万立方メートルの液化水素を運ぶ船を商用化する予定。大型水素運搬船の普及させ、大量に水素を使うことで値段を下げる。

今、1立方メートルあたり約100円(水素ステーション価格で換算)、2030年には約30円、2050年には約20円になり、天然ガスと変わらない値段にしていけるという。

▶オーストラリアから運ばれた液化水素は神戸空港島で荷揚げされる。液化水素荷役基地「Hy touch神戸」、日本最大の液化水素貯蔵タンクであり、運搬船のタンクと同じ構造でマイナス253℃の液化水素を長期間貯蔵することができる。貯蔵できる液化水素の量は「すいそふろんてぃあ」のおよそ2倍、施設の運用は主に岩谷産業が担う。

▶現在、川崎重工は水素を燃料として発電できるガスタービン施設も既に完成させており、およそ1,100キロワットの電力が供給可能。電気や熱を周辺の施設に供給する実証実験も行われているという。

先行してやってきた技術を、しっかりモノにして、それを世界のスタンダードにしていく、その役割を果たしていくのが川崎重工のミッション」と橋本社長のコメントは力強い。

まとめ

脱炭素社会実現に向け重要な位置づけであるエネルギー問題

世界に先駆け日本の企業が世界をリードし、新しいテクノロジーの創出に健闘していることは日本人として誇らしい。

政府が目指す2050年カーボンニュートラルは少し先の未来であるが、今動き出している新しいテクノロジーが我々の多様性のある豊な生活における選択肢を増やすと伴に『新しい日常』を支える大きな力となっていることに期待したい。

以上

 

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