「あなたは〇〇さん(妻 外国籍)とどの様に知り合ったのですか?」
冷たい感じが否めない古い建物の薄暗い一室で、法務局のスタッフに問われる。もちろん悪いことなどしていないが、おかみに尋問を受けるのは心地よくない。今でも「何が不足していたのか?」よく分からない。国際結婚における書類不備を理由に偽装結婚疑惑の取り調べを受けた時のことである。
確か妻の「結婚要件具備証明書(英語で訳すと何?)」がいるとかいらないとか。日本語でも理解不能なモノを、外国人が訪日する時に準備してもらうなんて無理な話では?(結婚当初の昔話から)
概して、国を跨ぐとその証明書類がホンモノか否か?手続きも厳正で煩雑になるものです。話は少し飛びますが、本記事では「アポスティーユを取って下さい」と言われ、どうすればいいか外務省のページを調べたものの、一般市民には「わかりにく~い」と感じたことを共有します。
結論としては「一般市民にもっと優しく!シンプルでわかりやすいが一番!」です。
「アポスティーユ」が急に必要となり調べてみたがよく分からない、という人にとって理解の助けになれば幸いです。
―目次―
- |アポスティーユとは?(外務省ホームページから)
- |要するに「アポスティーユ」とは
- |「アポスティーユ」実際に手続きをしてみて
- |アポスティーユがわかりにくいと感じた要因(個人的な見解)
- |追記(アポスティーユについて)
- |まとめ
|アポスティーユとは?(外務省ホームページから)
外務省の公式ホームページでは以下の通り説明があります。
公印確認,アポスティーユは,どちらも日本の官公署,自治体等が発行する公文書に対する外務省の証明のことです。外国での各種手続き(婚姻・離婚・出生,査証取得,会社設立,不動産購入など)のために日本の公文書を提出する必要が生じ,その提出先機関から,外務省の証明を取得するよう求められた場合,また日本にある提出先国の大使館・(総)領事館の領事による認証(=領事認証)取得に際して要求された場合に必要になります。よって,外国の提出機関あるいは駐日大使館・(総)領事館が求めている場合のみ申請をして頂くことになります。
に続けて、「アポスティーユ」について
「外国公文書の認証を不要とする条約(略称:認証不要条約)」(1961年10月5日のハーグ条約)に基づく付箋(=アポスティーユ)による外務省の証明のことです。提出先国はハーグ条約締約国のみです。アポスティーユを取得すると日本にある大使館・(総)領事館の領事認証があるものと同等のものとして,提出先国で使用することができます。
提出先国がハーグ条約(認証不要条約)の締約国であっても,領事認証が必要となり,公印確認を求められる場合があります。事前に提出先または日本にある提出先国の大使館・(総)領事館にご確認ください。
ハーグ条約に加入していない国へ提出する公文書の証明は全て公印確認となります。
更に「公印確認」についての説明が続く、
日本にある外国の大使館・(総)領事館の領事による認証(=領事認証)を取得するために事前に必要となる外務省の証明のことです。外務省では公文書上に押印されている公印についてその公文書上に証明を行っています。外務省で公印確認を受けた後は必ず日本にある外国の大使館・(総)領事館の領事認証を取得して下さい。
外務省における公印確認は,その後の駐日外国大使館・(総)領事館での領事認証が必要となる証明ですので,必ず駐日外国領事による認証を受けてから提出国関係機関へ提出して下さい。
提出先機関の意向で日本外務省の公印確認証明ではなく,現地にある日本大使館や総領事館の証明が求められている場合があります。外務省で公印確認証明を受けた書類は,現地日本大使館や総領事館で重ねて証明することはできませんので,ご注意ください。
理解力が乏しい自分にとって、正直実際の手続きが終わるまで「具体的に何がどうなればいいのか?」ちんぷんかんぷん。期日に追われていたこともあり先行きが不透明なのが不安しかありませんでした。
上記、外務省のホームページの言葉では、分からないことの説明に、更に分からないことがどんどん上乗せされていく感じでとてもストレスでした。
せめて「何をどうすれば流れだけでも」と思い申請手続き方法のページを見ましたが、頼りにしたい図解には「アポスティーユ」と「公印確認」が混ざっていて、いまいちピンときません。
はなから期待はしていませんでしたが、外務省に電話もしてみました。代表での取り次ぎ後、内線で回してもらいましたが、つながることもなく、間もなく勝手に切られる始末でした。
|要するに「アポスティーユ」とは
要するに
- 海を渡る各種証明書等(公文書/私文書)を外務省及び外務省権限のある役場で「国際的に通用するモノ」と認めてもらうため手続き
- この手続きの結果、最終的なアウトプットは各種証明書等(公文書/私文書)に「アポスティーユ」と記載された付箋(外務省の印あり)が添付され(ステープラー等で)閉じられた書類
- 一般的には、大使館や(総)領事館での手続きが必要となるが(なかなか時間的な面で運用がうまくいかないリスクがあるため?)ハーグ条約のもと、外務省管轄で処理が完了できる様に手続きが簡素化されている
少し言葉足らずですが、この様に理解しました。
めったに関わらない外務省管轄の話だけに、そもそも簡素化している手続きが、一般市民にはとても難しく感じるのが皮肉な話です。
|「アポスティーユ」実際に手続きをしてみて
結論から言えば、「私文書」であれば、一番シンプルな方法は「ワンストップサービスをしている公証役場」を利用することです。埼玉に住んでいる小生も、東京にある公証役場で手続きしました。一連の手続きの流れは以下の通り。
▶ステップ1:東京にある公証役場に電話で確認
▶ステップ2:宣言書を準備(公証役場に行く前に)
- 決まった様式がないようなのでWEB検索して、各種証明書の事例を参考にワードで作成⇒プリントアウト
- 日付と署名欄はブランクにしておく(公証役場で自筆)
▶ステップ3:公証役場に赴き、手続き申請
▶ステップ4:書類チェック(公証役場スタッフ)
▶ステップ5:宣言書に日付記入及び署名 (公証人立会のもと)
▶ステップ6:書類整理(公証役場スタッフ)
▶ステップ7:アポスティーユ取得までを完了した書類の受取
▶ステップ8:手数料の精算
- 自分のケースでは5,500円でした
- 書類内容によって金額は異なる様です
公証役場が空いていたこともありステップ3~8のプロセスは約20分程度で完了。
ステップ2~8のプロセスを専門の業者(アポスティーユ手続き代行サービス)に丸投げもできる様ですが少し高めの手数料を取られます(20,000円前後?)。
- ワンストップできる公証役場が近くにない
- 特異なケース等で何を準備すれば不明点が多い
- また自分で作業する時間が全くとれない 等
の場合は、代行サービスに頼む方がいいかも知れませんが、実際にやってみると簡単な手続きなので勿体ない感じがします。
|アポスティーユがわかりにくいと感じた要因(個人的な見解)
人は先が見えないと不安を感じるものです。
普段は「間違っていればやり直せばいい」と楽観的に考えることもありますが、今回、文書の有効期限の関係で時間的にギリギリだったこともあり慎重に手続きを進めようと思ってました。
わかりにくいと感じた要因は以下の2つ
- 身近な話ではないため、全体像(ベース知識の不足、コトの背景含む)が見えず、内容をシンプルに理解するのが難しい(要するに何?がピンとこない)
- 具体的な作業、具体的な成果物のイメージがわかない
この振り返りから、次の様な説明があれば、自分でも少し理解しやすくなり、安心して手続きに臨めたのではと思います。
- 外務省のホームページで「アポスティーユ」と「公印確認」の申請フローを完全に分ける(分かりにくいモノは色々混ぜずに分けてシンプルにする)
- 実際に手続きをした後の具体的な成果物(アウトプット)のイメージを図解する
実際、初めは「アポスティーユ」と「公印確認」同じものなのか違うものなのか? さえよく理解できず少し戸惑いました。
「私文書」「公文書」「公証役場」「外務省」「大使館・(総)領事館」「法務局」「国立大学法人」「ハーグ条約」
ピンとこない言葉ばかりが並ぶと理解しようとする気持ちも萎えるものです。プロや専門家、経験者であれば問題ないかもしれませんが、経験もない一般市民には余計なコトは排除したシンプルな説明がありがたいです。
WEBページだから ” とりあえず書き並べておく ” のではなく、WEBページだからこそ ” 装飾やリンク、動画や図解 等を上手く活用してスッキリしたシンプルな形に整える ” そうして頂けると一般市民にとってとてもありがたいと思います。
|追記(アポスティーユについて)
「公文書」であれば、外務省に申請書(ダウンロード)と一緒に郵送するだけ(手数料は無料)です。実際、今回大学の卒業証明書が公文書なのか私文書なのか?がまず分からずつまづきました。結論は、国立大学でも、「国立大学法人〇〇大学」となっている大学であればその証明書は「私文書」扱いの様です。
また「私文書」で証明書が2つある場合には、宣言書をまとめてもいいようです。分けて申請すると手数料が倍掛かります。事前に公証役場に電話して相談すると良いと思います。
|まとめ
一般市民にもっと優しく!、シンプルでわかりやすいが一番!
インターネット上にある手続き等の説明文は決して分かり難いものばかりではありません。言葉を厳選し、装飾やリンク、図解や動画 等をうまく活用した素晴らしいモノもたくさんあります。
初めは「とりあえずある」ことも大事ですが、それを読んで手続きする人が、プロや専門家ではなく「一般の人である」という立場になって適宜見直しをかけ “ シンプルでわかりやすく ” を目指し常に意識することが大切だと思います。試行錯誤して修正しながら作り込めばきっと「よりよいモノ」となり、それはきっとより多くの人の助けになるでしょう。「電話対応なんか忙しくていちいち応じていられない」という気持ちも分からないわけではありません。ならば尚更そこに力を入れるべきと考えます。
『新しい日常』インターネット上での依存度は益々高まると考えられます。海外に提出する証明書を準備しなければいけない日もいずれ来るかも知れません(?)。めったに関わることがないモノだからこそ ” いつ誰がみてもシンプルで分かりやすい説明 ” には価値があり、一般の人に対する『優しさ』を感じられる様になることを期待したいです。
以上
愚痴の様な記事となってしまいましたが、最後までご覧頂きありがとうございます
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