『新しい日常』へのシンプルなアプローチ

変化の大きな時代、健在化する様々な問題に対して『新しい日常』につながるヒントになりそうなことを共有していきます。

『新しい日常』脱炭素社会に向け中国は壮大な戦略あり⁈、全体像が大事。

1-1=0

おそらく小学生でも計算はできる。

 

仮にもっと難しい高次方程式の計算だとしても、計算方法がわかっているものであれば、富岳といわずとも通常のスーパーコンピュータで解は一瞬に出るであろう。

 

「CO2排出量」-「CO2吸収量」=0

これを具現化するための解決策を組み立てるのは難しい。

 

2021年2月17日は不思議な日であった。

「脱炭素社会」に向けたカーボンニュートラルを実現するための課題のハードルの高さを感じることが次から次へと目に入ってきた。

なぜだろう?と思いながら整理してみた

 

< 目次 >

|米国テキサス州での寒波

|脱炭素社会における戦略物資変化のリスク

|中国のEU及び米国に対するレアアース禁輸措置検討

|中国の発展途上国に向けた新型コロナワクチン外交

|脱炭素社会の実現、中国の戦略にどう立ち向かう⁈

|まとめ

 

米国テキサス州での寒波

アメリカ南部、テキサス州などで記録的な寒波が襲来し、インフラが凍結したことなどの影響で、発電所が相次いで機能停止に陥る。

この停電でテキサス州の石油施設が操業を一時停止しアメリカの1日あたり平均生産量の約15%に及ぶ原油の生産が滞っている。

この影響によりニューヨーク原油先物価格は60ドルを突破した。」

(引用:2021年2月17日、モーニングサテライトにて)

 

日本でも今冬、寒波(需要と供給のアンバランス)による電力不足が問題となった。

 

慶応大学教授、白井さゆりさん曰く、

これから脱炭素社会において注目されている「再生可能エネルギー」は、天候に左右され不安定になりやすい課題がある。

また解決策の一つである「蓄電技術」まだ十分でない。

バックアップとして「化石燃料の維持」も含めた形で、これから日本に最適な「電源供給体制の設計」をしていく必要がある。

 

脱炭素社会における戦略物資変化のリスク

こちらは少し前(2月4日)のニュースから。

 

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「脱炭素社会」における戦略物資変化のリスク

 

「脱炭素社会を目指す上で自動車のEV化(電気自動車シフト)が急速に進もうとしている。

戦略物資という観点からいくと、ガソリン車はその内燃機関(エンジン)に使われるガソリン(原油)であるのに対して、電気自動車では、モーターやバッテリーに使われるレアアース、コバルト、リチウム、ニッケル、銅といった、レアアース非鉄金属に置き換わる。

今まで原油を中心に動いてきた世界が一変する。

言葉を変えると原油でなくモーターとバッテリーに使う物資(資源)の調達ができる国が優位となる。

問題点は、これら物資(資源)は無制限にかつどこでも採れるものではないこと。

 

各物資(資源)の主要な生産国は以下の通り

 

レアアース中国:79.5%、オーストラリア:14.4%、ロシア:2.0%

【リチウム】オーストラリア:87.4%、チリ:4.2%、ポルトガル:2.6%、ジンバブエ:2.0%、中国:1.9%

【コバルト】コンゴ民主共和国:60.8%、ロシア:4.9%、オーストラリア:4.2%、キューバ:4.2%、フィリピン:3.8%

【銅】チリ:30.2%、中国:9.0%、ペルー:8.9%、アメリカ:7.2%、コンゴ民主共和国:5.3%

<出典:USGS

 

注目すべきは「中国」の関わり強いということである。

コバルトに関しては、鉱石(いし)の生産量多いはコンゴ民主共和国であるが、精錬の5割は中国が握っているという。」

(参考:2021年2月4日、モーニングサテライトにて、環境重視型社会への移行リスク)

 

中国のEU及び米国に対するレアアース禁輸措置検討

「中国の工業情報化省がアメリカやEUの防衛産業に対するレアアースの輸出を規制する案を検討していると、フィナンシャルタイムズが16日報じた。

当局は輸出を規制した場合に、アメリカが代替の輸入先を確保できるかどうかや、ロッキードマーチンの戦闘機F35の製造に影響がでるかどうかなどを調べている。

アメリカはレアアースの輸入のおよそ8割を中国に依存。

F35戦闘機はレアアースが400キログラム以上を使われている」

(引用:2021年2月17日、モーニングサテライト)

 

前述の脱炭素社会の実現において戦略物資として注目されるレアアースが米国の戦闘機に多用されていることも意外であった。

中国は、レアアース禁輸に関して、欧米の防衛産業だけをターゲットとした外交手段だけを視野に検討しているのであろうか?

 

中国における新型コロナワクチン外交

EU、米国、日本といった先進国がファイザー製、アストラゼネカ製、モデルナ製等のワクチンに対して、一生懸命自国分を確保しようとしている中、中国は自国で開発したワクチンを、発展途上国を中心に支援するという、「ワクチン外交を着々と進めているという。

「マスク外交」と同様、耳にはしていたが、実際に着実に進めている様である。

「アフリカ・ジンバブエのエマーソン・ムナンガグワ大統領は2月15日午後に、中国からの新型コロナワクチンの支援を正式に受けるための証明書に署名しました。ワクチンは当日早朝に、特別機で首都ハラレに到着しました。

中国のワクチン外交による途上国支援は着々と進んでおり、2月10日の赤道ギニアに次いで、15日にはジンバブエに中国製新型コロナワクチンが到着したと中国国営通信社の新華社が伝えました。」

(引用:着々と進む中国の途上国支援、ワクチン外交 ジンバブエにワクチンが到着 - 黄大仙の blog

 

中国においては、人権侵害等の問題がある中で、こういった国際的な取り組みは素晴らしいことであると思う。

※ワクチンの効果や副作用に関して、他国のモノよりも劣るとの話もある様だが・・・

 

なぜ中国は発展途上国といったワクチン接種において立場の弱い国々に対して支援ができるのであろうか?

 

脱炭素社会の実現、中国の戦略にどう立ち向かう⁈

パリ協定を発端に、地球の気温上昇による気候変動やそれに伴う食糧や水の不足、生活居住域の減少といったリスクを回避が議論され、2050年までに脱炭素社会(カーボンニュートラル)を目指す方向で世界が動き出したことはとても良い事である。

 

2021年2月17日に目にしたニュースから、電力供給(安定化)においても、自動車(物資調達)においても、「脱炭素社会」実現するための課題は多く、かつ課題解決のためのハードルは高いと感じる。

 

はずかしなから自分が「脱炭素社会」実現における全体像やロードマップを知らないことが浮き彫りになっただけかもしれない。

 

資源の調達にまで目を向ければ、世界の各国が協力できる関係に無ければ決して実現できる話とは思えない

 

キーとなるのは中国の存在である。

 

以前、「『新しい日常』食糧危機対策、中国のしたたかな戦略から学ぶ⁈ - 『新しい日常』に向け 問題解決を図っていく、シンプルなアプローチ」でも言及したが、中国の戦略の立て方はいつも緻密でしたたかである。

 

一連のニュースから「脱炭素社会」の実現においても、そこには「中国の壮大な戦略あり」と感じる。

 

 

米中対立が依然として激しい状態が続く中、世界が中国と関係をどの様に築いていくかは、非常に重要な課題である。

 

少なくともここで注意すべきは、

・断片的な情報だけで物事を判断しようとすると本質を見誤る可能性がある

・大局的に見て、その全体像をおさえることが重要である

 

現行のテクノロジーの延長線上で、化石燃料の使用を0にして、CO2の排出を限りなく0にする方向だけでは、既に中国の戦略の術中にはまっていると言える。

 

アメリカと中国の対立が改善できない最悪なケースも想定し、中国との関わりが強いレアアース非鉄金属に頼らないテクノロジーの開発を視野に入れたり、開発に時間を要するなら時間を稼ぐために、化石燃料の使用を一部視野に入れながら、出した分だけCO2を回収し、活用するといった形で差し引き0とバランスをとる、

 

「CO2排出量」-「CO2吸収量」=0

 

に関して真剣に考えておく必要がある。

 

まとめ

上述してきた話は他人事ではない。

個人で何か取り組むときにも同じことが言える。

・断片的な情報だけで物事を判断しようとすると本質を見誤る可能性がある

・大局的に見て、その全体像をおさえることが重要である

 

何ごとにおいても、全体像をいかに抑えるか?

これにより「見えてくること」「やるべきこと」がきっと変わってくる、そう考える。

 

【参考】

『新しい日常』全体像を把握したうえで - 『新しい日常』に向け 問題解決を図っていく、シンプルなアプローチ

 

以上