『新しい日常』へのシンプルなアプローチ

変化の大きな時代、健在化する様々な問題に対して『新しい日常』につながるヒント(⁈)を共有します

『新しい日常』洋上風力発電でリードするイギリス【脱炭素社会】【グリーンエネルギー】

日本 46%削減 2013年比

先月アメリカバイデン大統領が主催の気候変動サミットが行われた。その中における焦点の一つは、各国が示した2030年までの温室効果ガス削減目標である。

バイデン大統領は参加国に大胆な目標の引き上げを強く促した成果もあり、日本も大きな目標を提示した。具体的に日本は、26%減から46%減へ目標を引き上げた。

目標を引き上げるのはよいことである。が、全体像を見据えた実行計画がなく、以前の鳩山さんの時の様にならないか?とても心配でもある。

世界各国の中でも日本と同じ島国であるイギリスでは、2035年までに8割近くも削減すると発表。そのカギを握る、イギリスの世界一を誇る再生エネルギーの最前線に関してニュースとなった。

【出典】ワールドビジネスサテライトWBS)4月21日放送「【グリーン革命の未来】 明日気候変動サミット焦点は?」

その内容を共有し、将来の日本における『新しい日常』を垣間見ることができればと考える。

 

ー目次ー

 

世界各国の温室効果ガス削減目標値

代表的な国の2030年までにおける温室効果ガス削減目標値は以下の通りである。

  • 中国:排出量を減少に転じる
  • アメリカ:50%(2005年比)
  • ロシア:70%(1990年比)
  • EU:55%(1990年比)
  • 日本:46%(2013年比)
  • イギリス:2035年までに78%(1990年比)

ちなみに、各国の二酸化炭素排出割合

  • 中国 28.2%
  • 米国 14.5%
  • ロシア 4.7%
  • ドイツ2.2%
  • イタリア1.0%
  • フランス0.9%
  • 日本 3.2%
  • イギリス 1.1%

*2017年世界の二酸化炭素排出量(国別排出割合)

*世界の排出量合計 約328億トン

【出典】EDMCエネルギー 経済統計要覧2020年版

比較する基準年が異なるには理由がある。

日本の様に基準年が新しいからハードルが高くチャレンジしようとしているとか、EUの様に古いからハードルが低く簡単であるとかではない。

各国、過去データの中で二酸化炭素排出量の一番高い年をベースライン(ベンチマークとして置いている様である。

少し滑稽な感じもするが、基準はさておき、目標を決めて取り組むことに意義があると考える。

世界一を誇る再生エネルギーの最前線イギリスの取組み

2035年までの温室効果ガス削減目標を 78%減(1990年比)とした英国。

ジョンソン首相曰く、

「10年後には全ての家庭に洋上風力の電気が届けられる様にする。石油はサウジアラビアの代名詞だが、風力がイギリスの代名詞になる。」

イギリス政府は2030年までに電力の3分の1を洋上風力で賄おうと動いている。

また、今後、グリーン産業に1兆8000億円を投じ、最大25万人の雇用創出をめざしている。

更には、事業者が安心して取り組める制度をつくろうという姿勢があり、英国の取組みには「真剣さ」が伝わってくる。

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『洋上風力発電』世界一 イギリスの取組み【脱炭素社会】

遠浅の地形を活かし洋上に広がる風力発電所

ニュースで紹介された洋上風力発電所は、イギリスの港町ハリッジから、沖合にでて1時間半のところに位置する、ギャロパー洋上風力発電所

18年稼働 風車56基、353MW=38万世帯の電気を供給している。

立地に適した遠浅の海域には、他にも大型の洋上風力が広がる。

羽を含め、風車の高さは180m。

ビックベンが100mなので、ビックベンの周りに、エアバスA3803機分の羽が回っているイメージという。

刻刻と変わる天候」を監視する電力制御モニターシステム

また、風力発電所の中で重要なのが電力制御モニターである。

全ての風車を管理するコントロールルームで、24時間体制で全風車の発電状況などを全てモニタリングし、電力網への供給状況をチェックしている。

監視員がもっとも神経をとがらせるのが刻刻と変わる天候」という。

今現場で何が起きているのか把握し、供給する電力への影響を監視している。

イギリスでは発表段階のモノを含めて3件、EUでもベルギーやフランスで開発中のプロジェクトが進んでいる。

今後本格化する日本での洋上風力発電を見据え住友商事は、ノウハウを蓄積する現地企業と積極的にタッグを組み、これらのプロジェクトに積極的に絡んでいる。

電力を使う家庭におけるサービスも充実

一方、普及の鍵を握るのが電力を使う側である家庭にある。

風力発電を利用している家庭では、電力会社からたびたびメッセージ

4時30分から6時30分に電気が足りない恐れがある

電気自動車の充電器にプラグを入れましょう

家にある充電設備を使う様呼びかけるのは、振興エネルギー会社オボエナジー

2009年創業ながら、既にイギリスでシェア3位。

躍進の理由は「100%再生エネルギーのプランに特化」していること。

電気自動車で蓄電し、AIが最適化し、自動で電力会社に売却してくれるシステムもあるという。

これらシステムがあることにより、一般家庭でも「脱炭素社会」の中で電力システムの一部を担っていると感じられるという。

三菱商事はオボエナジーに20%を出資。

目をつけた理由は顧客とのメンバーシップが強い事。

買う人売る人の関係でなく「メンバーシップで一緒に社会を作っていく取組み」が非常に進んでいるという。

実はイギリスのエネルギー会社への日本企業からの出資は増えている。

その先に見据えるのは日本への展開という。

日本はこれからまさに再生可能エネルギーがどんどん増える。

電気自動車も増える。

これらに対して「いかに安定して電力を届けられるか」が注目されている。

まとめ

「遠浅の海 安定した風といった地形や環境を活かした洋上風力発電」、「天候の変化に対応する監視を続ける電力制御システム」、「電気自動車の蓄電と人口知能AIを活用した電力の最適化」、「脱炭素社会に向けた市民との一体感」。

イギリスでは、個々ではなくトータルでシステム化し、再生可能エネルギーを実用化、最前線を進んでいる。

住友商事三菱商事といった日本を代表する大手企業がノウハウを学んでいる最中、日本も気候変動サミットで掲げた温室効果ガス46%減の大きな目標を達成するべく、全体像を見据えた戦略と実行計画をもって、世界に取り残されない様、確実な取り組みがされることを期待したい。

日本における再生可能エネルギーを取り巻く『新しい日常』が現在世界をリードするイギリスに追いつき、それ以上のものになるのか楽しみである。

以上

 

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『新しい日常』順番が大切!精神科医が見つけた「3つの幸福」【こころと体の健康】

人は誰しも『幸せ』でありたい、と考えるのは不思議ではない。

しかしながら「あなたの幸せは何ですか?」と問われると「えーっと」とモジモジしてしまいがち。小生も漏れなくそんな感じであった。

興味深い本に出会う。精神科医がみつけた3つの幸せ」樺沢紫苑著(飛鳥新社

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初めはYouTubeチャンネル「両学長 リベラルアーツ大学」の紹介で知るが、気になり書籍を購入、更には著者のYouTubeチャンネルものぞいてみた。

著者である樺沢紫苑さんは少し個性的な感じが漂う雰囲気であるが、精神科医として30年間患者と向き合う中で「何とか一人でも多くの人を幸せにしたい」と考え行動する素晴らしい方である。

本書は366頁に渡る長編本であり「幸せの三段重理論(さんだんじゅうりろん)」の解説書であるとともに、その実生活への活用方法がまとめられた実用書でもある。

脳科学的な視点で『幸せ』が何なのかシンプルに解説されており、是非皆さんにも手に取って頂きたいと思い、そのポイントを紹介したい。

 

ー目次ー

 

精神科医が見つけた『3つの幸福』とは

さあここで、有史以来、多くの人が頭を悩ませてきた「幸福とは何か」の問いに、本書ではたった10秒で答えを出してしまいましょう。

ドーパミンセロトニンオキシトシンが十分に分泌されている状態で、私たちは「幸福」を感じる。つまり、脳内で幸福物資が出た状態が幸せであり、幸福物資を出す条件というのが「幸せになる方法」である

と著者である樺沢さんは言う。

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精神科医が見つけた『3つの幸福』

脳科学的には「幸福に関する脳内物資(ホルモン)」は100種類以上あるようだが、普通の人が日常の生活で活かせるモノを選ぶとセロトニン」「オキシトシン」「ドーパミンの3つに絞られるという。

セロトニン的幸福セロトニンの分泌により得られる幸福。

心と体の「健康」から得られる幸福であり、快晴の朝、散歩して「爽やかだ」「清々しい」「気持ちがいい」と感じられる様なことから得られる。

このセロトニン的幸福の反対の状態が「病気」である。

オキシトシン的幸福オキシトシンの分泌により得られる幸福。

「つながり」や「愛」から得られる幸福であり、恋人、夫や妻、家族、友人、またペットとの良好な関係から「安心できる」「やすらぐ」「満たされる」と感じられる様なことから得られる。

このオキシトシン的幸福の反対の状態が「孤独」である。

上記の2つの幸福は「気づくことで得られる」幸せであり、慣れて気づきにくくなることはあっても、それ自体が逓減することはない。最後の一つが、

ドーパミン的幸福ドーパミンが分泌により得られる幸福。

「お金」や「成功」から得られる幸福であり、目標を達成した時などの「高揚感」「気持ちい~い」「楽し~い」などエキサイティングな幸福感である。

このドーパミン的幸福には注意が必要と著者は言う。

最近の研究では、ドーパミンとは幸福物資であると同時に依存症の原因物質でもあることが分かってきたという。依存症とは、例えばアルコール依存症の様に、最初は缶ビール1本でも楽しめるが、毎日飲んでいるとそれでは物足りなくなり、本数が増え、焼酎に変わり、毎日焼酎のボトルをあける程になる症状。

この様に、ドーパミン的な幸福はどれだけ得ても、その幸福感は逓減し(慣れて減少していく)満たされることがない

「お金」も同じ。

多くの人はドーパミン的幸福である「お金」や「成功」の幸福を求めるが、実はドーパミン的幸福は「求めれば求める程手に入らない」これが脳の仕組みとしてある。

ドーパミン的幸福、「お金」や「成功」を求めても、いつまで経っても「満足=幸せ」になれない。

『幸福』を得るためには、積み上げる順番が大切

上述の脳科学的な視点における『幸福』に関わる3つの脳内物質の特徴から、それぞれの特徴をうまく活かし、それぞれをバランスよく得ることで確固たる『幸福』を築くには、「積み上げる順番」が大切と言う。

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『3つの幸福』積み上げる順番が大切

積み上げる順番は、セロトニン的幸福⇒オキシトシン的幸福⇒ドーパミン的幸福

ドーパミン的幸福を先に得ようとする場合>

ドーパミン的幸福、「お金」や「成功」を先に求めようとする。

⇒得ることができても、その幸福感が逓減することにより、同じ量では満足できず、もっともっと求めたくなる。

⇒睡眠を削り、体に鞭打って頑張れば頑張るほど、体調を崩す等 健康を害することになる。これはイライラやストレスが募ることから、人間関係を悪化させるリスクとなり、最後には「病気」や「孤独」になり得る。

⇒結果として、ドーパミン的幸福を得られないだけでなく、セロトニン的幸福(自分の健康)、オキシトシン的幸福(つながりや愛)といった全ての幸福を失うことになりかねない。

セロトニン/ドーパミン的幸福を先に固める場合>

セロトニン的幸福(健康)とドーパミン的幸福(つながりや愛)を盤石にする。

⇒健康で体調がよいことから、仕事におけるパフォーマンス(同じ時間できる仕事の量、仕事の質)が向上する。家族や仲間とのつながりがあるから、周りからの応援も得られる。

⇒仕事がうまく進み、ビジネスで成功する可能性が高まる。お金を得ることにもつながる。

⇒結果として、ドーパミン的幸福も得られる。

注意すべきは「お金を稼ぐこと」や「成功を求めること」がダメと言っているのではないこと。「お金による豊かさ、物による豊かさ」を求めることは大切であるが、それを実現するためには「少し順番を見直す必要がある」という提案である。

それぞれの幸福を活かすための要(かなめ)は「感謝する」こと

それぞれの『幸福』を上手に味わうためにはコツが必要である。ドーパミン的幸福では依存症(中毒性)を回避できればよく、セロトニン的幸福やオキシトシン的幸福では「そこにある」をいつでも気づける様になるとよい。

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『3つの幸福』生活の中で安定的に得るためには

ドーパミン的幸福で依存症(中毒性)を回避するためには?

オキシトシン的幸福を掛け合わせるのがよい。

例えば、お金を得る(ドーパミン的幸福)時に、それに関わってきた仕事仲間やパートナーに感謝するオキシトシン的幸福)こと。感謝する気持ちで、ドーパミン的幸福にオキシトシン的幸福が掛け合わせられ、幸福感が逓減しにくくなるという。

次に、

セロトニンオキシトシン的幸福に慣れてきづかないことを改善するためには?

⇒「感謝する」習慣を身につけるのがよい。

例えば、一日の終わりに「今日も無事に一日を終えることができた」とか、レストランで「おいしい食事を頂けた」「友人と楽しいひと時を過ごせた」と振り返り感謝することで「自分が健康(セロトニン的幸福)であることを意識」できたり、食事を作ってくれたシェフ、話を聞いてくれた友人等「自分の周りの身近なつながり(オキシトシン的幸福)を意識」できる。

いずれも「感謝する」ことが『幸福』を上手に味わうためのポイントとなる。

今まで説明してきたセロトニン」「オキシトシン」「ドーパミンからなる「幸せの三段重理論」といった難しいことなど知らなくとも「感謝する」ことを普段から習慣化していれば『幸福』につながると考えられることが面白いところでもある。

まとめ

精神科医が見つけた『3つの幸福』を正しく手に入れよう!

書籍の中では、脳科学的な話セロトニン」「オキシトシン」「ドーパミンといった小難しい言葉も出てくるが、それらが整理された理論やメカニズムはシンプルであり、また実生活ですぐに活用できる方法も多く紹介されている。

本ブログでは、簡潔に内容をまとめてしまっているが、非常に奥深い書籍であり、是非、図書館でも本屋でも足を運び読んで頂きたい。

そしてこの『幸せ』へのアプローチの方法が、皆さんの『新しい日常』において少しでも役に立つ情報となれば幸いである。

以上

 

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『新しい日常』グリーン水素エネルギー化に向けた取り組み【脱炭素社会】

 兵庫県

世界遺産姫路城、その城下町を今月(2021年4月)からある新しいバスが走り出した。

水素で動く燃料電池バス」である。兵庫県を中心に700台ほど運行するバス会社(神姫バス)が、西日本で初めて路線バスに導入、事業者として悲願であったという。

「バスは昔であれば黒い煙を出して環境に悪そうなイメージがあったと思いますので、対応しなければ企業としても残っていけない」

【参考】ワールドビジネスサテライト(WBS)2021年4月15日放送「グリーン革命の未来 水素 日本 最新技術で挑む!」

日本にとってそのカギを握るのが、使用時に二酸化炭素(以下CO2)を排出しない究極のエネルギー『水素』。実はその製造過程で多くのCO2を排出するという課題があり、普及の壁となっている。

その壁を打ち破ろうと動き出した日本の最先端技術がまとめられ放送された内容を紹介したい。

 

ー目次ー

 

製造方法により呼ばれ方が異なる水素エネルギー

以前、“『新しい日常』豊田章男会長のメッセージ【脱炭素社会に向け】“の中で、自動車産業における脱炭素社会『LCA』の脅威に関して投稿した。

LCA』とは、ライフサイクルアセスメントを意味し、脱炭素社会にモノづくりにおいて、「モノを作る」-「作ったモノを運ぶ」-「運んだモノを使う(リサイクル含む)」-「最後は廃棄する」といった一連の流れの中で発生する全てのCO2をゼロにしようという考え方である。

燃料電池とは、『水素』を燃料とするEV車(電気自動車)。『水素』は空気中の酸素と反応させると、エネルギーを生み、排出するのは水だけである。究極のエネルギーとも言われており「脱炭素社会」の鍵を握る存在だが、実はその『水素』を作り出す方法に大きな壁がある。

現在、『水素』の製造方法は化石燃料から取り出す方法が主流であり、その過程で多くのCO2を排出するのが課題になっている。小生も全く無知であったが、この様な水素のことを「グレー水素」と呼ばれる様である。

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『脱炭素社会』に向けてグリーンエネルギー1

化石燃料がベースとなる「グレー水素」でも、発生するCO2を回収して利用されている、もしくは地中や海底に貯留されている水素は「ブルー水素」と呼ばれる。これから国際間で議論されていくが、大気中にCO2を放出しないのが先ず一つのカギとなる。

そして、今後期待されているのは、再生可能エネルギーで製造されるグリーン水素』である。

世界最大級のグリーン水素製造工場

島・浪江町

その課題を一早く解決しようと、世界最大級の施設が去年誕生「福島水素エネルギー研究フィールド」である。

以前、“『新しい日常』豊田章男会長のメッセージ【脱炭素社会に向け】“の中でよく理解できていなかったので端折ったが、会見時の発言から豊田章男会長もすごく期待していた施設である。NEDO新エネルギー・産業技術総合開発機構)、東北電力岩谷産業などオールジャパンが建設した施設。

東京ドーム4個分(約6万8000枚)に相当する太陽光パネル、そして施設の中枢が水素製造装置となる。ここで行われているのは、再生可能エネルギーを使って、大量の『水素』を作り出すというもの。太陽光発電からの電気を使い、水を電気分解することで『水素』と酸素を分離する仕組み。

再生可能エネルギーから生まれる電気を使って『水素』をつくる。製造時の二酸化炭素(CO2)の排出量を抑えることができる。

化石燃料から作られる水素が「グレー水素」と呼ばれる一方で製造の過程でCO2を排出しない水素は「グリーン水素」と呼ばれ区別されている。

この「グリーン水素」こそが、日本が脱炭素の壁を打ち破るための突破口である。

トータルでCO2フリーなエネルギーシステムをつくる

ここを目指して技術を開発している。日本は世界トップレベルにあり、世界も日本の動向を非常に注目している。

水素の輸送/貯蔵の問題解決に挑む日本のベンチャー企業

水素エネルギーの課題は「製造」のみにあらず。

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『脱炭素社会』に向けてグリーンエネルギー2

水素』は大量輸送のために圧縮する必要がある他、供給設備にコストもかかるため普及にはまだまだ時間が掛かると言われている。

山・高岡市

その課題解決の一つとして期待されるのが、7人のベンチャー企業、アルハイテック株式会社(2013年設立)の取組みである。世界でクリーンな『水素』の開発競争が過熱している中、新たな技術が地方企業から生まれようとしている。トヨタ自動車と共同開発している装置であり、トヨタの工場から出る「アルミくず」を用いて『水素』を製造する。

トヨタの工場でエンジンを削るさいに出る「アルミくず」にアルハイテックが開発した特殊な液体で化学反応を起こし『水素』を発生させる。理科の授業でならっている「アルミと水酸化ナトリウムを反応させて水素を発生させる実験」の原理を応用している。

この反応液はアルハイテックの肝、100回は繰り返し使えるので『水素』の製造コストを抑えることができる。更にエンジンを削り出す時に出る「アルミくず」から『水素』を発生させるので、新たなCOを排出しない。

ここまで聞いて、「あれっ?」と感じた方もいるかも知れない。

2050年までに脱炭素社会カーボンニュートラル)を目指す動きの中で、当然ガソリンエンジン車は無くなっていくはずである。なのにエンジンを加工する時にでるアルミくずを原料にするのでは意味がないのではないか?小生が感じた疑問でもあったが、その疑問はすぐに解消される。

よく考えるとエンジン以外にもアルミ加工品はたくさんある。

カップめんのふたはアルミである。あの裏面の銀色に見える部分である。

この様なアルミを原料とするゴミの量が中途半端ではなく、大変たくさんの量がある。それを材料として活用するべく、家庭のごみからアルミだけを取り出す装置も開発したという。

また、リサイクルしたアルミから水素を製造する小型の装置小型水素製造装置)も10月にも販売予定。

水素』における輸送と貯蔵における一つの解決策は以下である。

  1. 小型の水素製造装置を街中のいたるところに配置する。
  2. そして水素を運ぶのではなく、家庭ごみから取り出した、軽くて取り扱いやすいアルミくずを運搬する。

これにより「家庭ごみから抽出されたアルミくずを原料に、街中に配置された小型水素製造装置で、水素を生成し、燃料電池車等に利用する」というモデルができる。

アルハイテックの地元、富山県知事は、

富山県のみならず、日本全体、更に世界にも貢献できる技術だと理解している。こういったベンチャー企業富山県では多いに応援していく

と鼻息が荒い。

小さなモデルで大きな前進のための一歩となる「つなぎの技術」

前述の状況から、コンパクトなモデルを作り、十分実証実験に進める段階にある。

千里の道も一歩から

早く行動に移すこと、「スピード感」が大切である。

やってみないとわからないことはある。ゆえにやってみての課題が出てくるであろう。行動に移さなければ、やってみて初めて分かる課題解決への取り組みが、遅くなるだけである。

福島、浪江での「グリーン水素」が本格的に普及するまでの「つなぎの技術」にもなりえる。「つなぎの技術」とは将来の大きな前進をするための大切な技術である。トヨタ自動車で例えるならば「ハイブリッド車」の位置づけの技術にあたる。

今でこそEV車に移り変わろうとしているが、「ハイブリッド技術」は長きに渡り世界の自動車業界を支える技術であり、素晴らしい技術であると小生は考える。

脱炭素社会にむけてのつなぎの技術を担うのは、兵庫なのか、富山なのか、福島なのか、静岡なのか?規模感が少し曖昧であるが

  • 家庭ごみからアルミを取り出す装置が開発されていて、
  • 小型水素製造装置が10月には販売され、
  • 兵庫ではバス会社がこの4月から燃料電池車に切り替えている、
  • 富山県知事も世界の向け応援するといっている。

小さなモデル小さく始めることにより、取るべき「リスクも小さく抑えられるが、このモデルを実行に移す意義はとても大きい、と考える。

まとめ

小生は、テレビ東京のニュース番組(モーニングサテライト/ワールドビジネスサテライト)が好きである。今回の一つのニュースを取り上げただけでも「問題解決のための組み立てに役にたつ情報がそろっている。

実際はそんなに簡単な問題ではないかもしれない

しかしながら、兵庫、福島、富山といった日本の至るところで、市内を循環する公共の乗り物としての役割を果たそうとするバス会社、大手企業と対等に研究開発を進める7人しかいない様な小さなベンチャー企業、日本の将来に欠かせないグリーンエネルギーを生み出そうとする民共同の取り組みがここにはある。

そして、自治体や企業、人が有機的(オーガニック)につながってくることで、大きな問題にも解決できるエネルギーに変わり得る、そんなことが垣間見えてくるニュースであると感じた。

有機的(オーガニック)につながることで、より強固で、より大きなエネルギーとなって、日本が『新しい日常』の一つの解である『脱炭素社会』に向けて前進することを期待したい。

以上

 

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